分析の第一歩『セグメント』って何??

WEB UNIVERSITY 分析の第一歩『セグメント』って何?? 2019.08.22

第2回では、不動産が持つ「消費財」「投資財」の2つの顔について学ぶことができました。
今回は、使用するマーケットにおける需要と供給について勉強していきましょう!

清水教授のオンデマンド不動産大学 第3回 ~分析の第一歩『セグメント』って何??~
今回のキーワード
・セグメント
・サブマーケット

先生「今日は前回の続きで使用するマーケットを考える上で重要になる『セグメント』についてお話ししていこうかな」

フドウ「よろしくお願いします!」

誰がどのように使うのか?

まず、使用するマーケットにおいて、『誰がどのように使うのか』と『誰が所有するのか』が重要になります。今回の講義では、『誰がどのように使うのか』について説明します。『誰がどのように使うのか』というのは言い換えると『どのような需要があるのか』ということになります。例えば、元々オフィスがあった場所でも『ホテルにした方が儲かる』と考えればそこはホテルに変えられていきます。

フドウ「その地域に住みたい人が多かったら住宅にした方がみんな喜ぶから、住宅地に変えていくっていうのも当てはまりますよね」

先生「その通り。こんな感じで『誰がどのように使うのか』を考えて、効用と利潤がなるべく高くなるように不動産市場は動いていくんだよね」

故郷・岐阜県大垣市

先生「もう一つ補足しておくと、都市では一番大事なものは真ん中に持ってきたがる傾向があるんだ。例として、僕の故郷岐阜県大垣市について少し話そうかな」

かつて大垣市は繊維産業で栄えていて、繊維工場で働く人がたくさんいました。そんな彼らが通勤しやすいように大垣駅の北側には工場が作られ、南側には日常生活のためにデパートが作られました。これは、大垣市民にとって一番大事なものが大垣市の中心に作られたということです。しかし、中国から安価で多様な繊維が流入するようになったことで繊維不況が起こり、岐阜の駅前が廃れていってしまったのです。すると、次はサービス業が栄えたことから商業施設が大事だと考えられて、駅前には商業施設が作られました。現在では岐阜市を囲う周辺都市として、大垣市は人を住まわせるのが大事になったことから大垣駅前にはタワーマンションが建つようになったのです。

フドウ「時代の中で人々の需要が変わっていって、それに合わせて大垣市の不動産市場も変わっていったんですね」

先生「その通り。同じ場所の不動産市場であっても工場か商業施設かマンションかで全然分析方法が違ってくるんだね。さらに言うと、同じ住宅市場であっても東京と岐阜で全然違うように、エリアごとで切り分けることができるんだ」

さらに、エリアと不動産の種類に応じて切り分けられた結果生まれる細かく分類された市場をサブマーケットと言います。不動産市場を分析する際は、このサブマーケットそれぞれを別々のものとして捉えて分析しければいけません。

フドウ「なるほど、不動産市場はこうやって切り分けることができるんですね!」

先生「続きの『誰が所有するのか』については次回お話ししようかな。それでは、今日の講義はここまで!」

(続きます)

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