BUSINESS TREND 単独世帯の64%が賃貸住宅に住んでいる 2019.10.23
前回同様、持ち家比率について詳しく見ていきたいと思います。
世帯人数が増えれば増える程持ち家比率は高くなる
■世帯人数別 持ち家比率
グラフは世帯人数別の持ち家比率を比較したものです。結果は、恐らく皆さんが予測されていた通り、1人世帯の持ち家比率が非常に低いです。昨今は、晩婚化や女性の社会進出などで、単身世帯でも住宅を購入することが増えているとはいえ、データとしてはその数は3割しかいません。言うまでもなく、賃貸需要が高い層と言えます。
■家族類型別持ち家比率
より具体的に、家族構成と持ち家比率についてみて行きましょう。
やはり、「核家族以外の世帯」、つまり、2世帯、3世帯と住む大家族では、9割が持ち家となっています。意外なのは、「夫婦のみの世帯」でも、76%が持ち家ということです。夫婦のみ世帯では、将来的に家族が増え、ライフスタイルも変わる可能性があるので、賃貸の方が多いような気がしますが、実は持ち家比率が4分の3を超えています。
一方、格段に少ないのが、前述の通り「単独世帯」です。また、「非親族を含む世帯」つまり、カップルの同棲や友人同士で同居するパターンが、2割と当然ですが、少ない傾向にあります。
35歳未満の単身者で絞ると…持ち家比率は約3%
最後に単身世帯に絞って年齢別で持ち家比率を見ていきましょう。
■単身世帯の年齢別持ち家比率これを見ると、単身若年層の持ち家比率が格段と低くなっているのが分かります。ただ、全国平均なので、エリアによって大きく異なります。例えば、地方に行けば行く程、単身若年層の持ち家比率が高い傾向があるかと思えば、東京都目黒区で25~34歳の単身世帯の10.2%、同じく港区では6.6%が持ち家(ちなみに、東京23区の平均は3.4%)という高い数値を出すこともあります。持ち家に対する考え方が、エリアによって異なるとともに、どこで持ち家を持つかが一種のステータスになっているというのは一部ではまだ根強いのかもしれません。
Writer:黒山裕子
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