HUMAN RESOURCE 離職率50%から学んだ「即戦力」より「思い」重視の採用 2019.10.21
エンゲージメントクラウド『Talknote』の開発・販売を行うTalknote株式会社 取締役の和田郁未さんにお越しいただき、全経営者に共通する悩みの種と言っても過言ではない「人」「コミュニケーション」を軸にした組織改善について吉崎と対談を行いました。
安定の大企業から従業員5人のベンチャー企業への転職
和田さんは若くしてTalknoteの取締役になられていますけど、これまでどんな仕事をされてきたんですか?
吉崎
和田
新卒では、リース会社に入りました。中小企業向けのリースをしていて主に、飲食店の厨房機器のリース付けをしていました。その時のクライアント企業の一社がトークノートの前身の会社で、代表の小池と出会いました。そして、担当としてリースの見直しを行った結果、月額使用料が削減できることを小池に提案したら、すごく感動されて…「あなたは素晴らしい営業だ!」なんて、大袈裟ですけどね(笑)。それで、「一緒にやらないか?」となって…。実は、ちょうどその頃、大きい会社にいながらも、経営のケの字も知らない新卒そこそこの私が、偉そうに格付けや審査をすることに若干もやもやしてきていた頃でした。そんな時だったので、小池の熱量というか、人生をかけて仕事をしている姿に感動したということもあり、周囲には猛反対されながらもジョインすることを決めました。入社した時は私で5人目でした。
でもリース会社っていうと安定のイメージ、当時は180度違う世界に転職したんですね。
吉崎
和田
そうですね。安定志向で働いていても面白くなかったのかもしれませんね。だから、今の方が向いているなって自分でも思います。今本当に楽しいです。
Talknoteが経験したコミュニケーション不全のどん底状態
安定した会社を辞めて、ベンチャーであるTalknoteに入った時はどんなお仕事をされていたんですか?
吉崎
和田
もう、なんでも屋さんですね。従業員が5人しかいなくて、5人中3人がエンジニアだったので、営業やサポート業務からマーケティングまで…。公式ブログとかも書いてましたね。
そのあと、管理職になって、取締役になって…、もしくはすぐ取締役になったんですか?
吉崎
和田
それがですね、、、ずっと何もなくて。私が入社した後、他の会社の経営者や幹部を経験した人達が入って来て、自分の上司についてやっていった時期が4年くらいありますね。
その後は、どういうタイミングで上へあがっていったんですか?
吉崎
和田
実は、その後、役員として入ってきた人達が次々と辞めて行ってしまって…結局私を含めた古株が残っていった感じです。離職率50%なんて時期がありました…。当時は社内が本当にギクシャクしていました。みんながみんな疑心暗鬼というか…
Talknoteが機能していないじゃないですか。その時こそtalknoteが必要だったんじゃないですか?(笑)
吉崎
和田
本当にそうなんです(笑)。今では鉄板の笑い話ですけどね…。でも、その経験があるからこそ、Talknoteが単なるツールとしてだけではない部分において重要だと感じていますし、クライアント企業様にも強くお伝え出来るんだと思います。
更に、この件に関しての一番の失敗ポイントは、社長と合わないNo.2が入っちゃったことだと思うんですよね。社長もある程度その人に裁量を任せるんですけど、No.2を通して私たち現場が動いていたので、社長と言っていることが違うってなって混乱したんですよね。
なるほど。よくあるパターンですよね。
吉崎
和田
採用が悪かったんです。当時はとにかく即戦力となる人を採用していました。だから、入社後にギャップが起きてしまうことばかりでしたよね。今は、会社の理念、創業者の思いと合うかどうかを重視して採用しています。人って、自分が共感して何のために仕事をしているか分かった方が面白いと思うんですよね。会社選びのポイントや条件って上もあれば下もありますよね。でも、条件で選ぶ人は条件が合わないと分かれば、去っていってしまうんです。だから、条件以外のところ、つまり、気持ちの部分で会社をどう考えてくれているかがすごく大事になってくると思うんです。
今振り返ってみると、和田さんご自身がその最もたる例ですよね。社長の「思い」の部分に共感してTalknoteに入社し、だからこそ、どんな状況でも踏ん張ってこられたって感じはありますよね。
吉崎
和田
本当にそうですね(笑)
No.01 経営者の悩みの99.9%は「人絡み」
No.02 組織改善のために経営者がまずすべきこととは?
No.03 >>離職率50%から学んだ「即戦力」より「思い」重視の採用<<
No.04 コミュニケーションの側面から考える不動産業界の特徴
No.05 「人心掌握」は規模を拡大したい経営者にとっては、”経営者必須科目”?